座っていると痺れてくる

来院に至った経緯

中学生の頃マーチングバンドをしてから腰痛があり、自宅近くの整体院で治療をしてもらいながら部活を頑張っていた。
成人後は就職したが、立ちっぱなしや前屈みになった後、特に右側の腰痛がひどく横になると起き上がるのも辛くなってきた。
大学時代に両足に痺れもあったが、現在は10分から20分座ると両足が痺れる。
最近は仕事にも支障が出てきたため、知り合いの整体院の先生に兼瀬を紹介され来院に至った。

初診の状態

仙骨周辺の浮腫

POINT
1

腰部の筋緊張

POINT
2

骨盤の可動制限

POINT
3

経過と内容

・腰部椎間板の状態としては椎間板の変性が始まる第1ステージで、神経圧迫が6ヶ月〜2年ほど放置されている状態に相当していたため、週2回の施術を考えたが、仕事の都合も考慮し週1回の施術からスタートしました。
・初診から7日後に来院(2回目の施術)
前回後、楽に眠れた。またおとといまで日常生活も楽だったとのことで、
左の仙腸関節の可動制限が見られ、腰部の椎間板の状態から土台である骨盤部からの影響が考えられたため、副交感神経領域に絞り施術を行いました。

・前回から7日後に来院。前回後、仕事中も楽に行うことができた。施術後、腰部の痛みも軽減したとのこと。連休と重なったため、次回は約2週間後に経過を見ることにしました。

・初診から約1ヶ月後(4回目の施術)
大きい赤ちゃんを抱っこしても腰は辛くなかった。
腰部の状態も安定し。上部頚椎も可動してきたので、下部頚椎、川崎病の既往があり冠状動脈に障害が発生しやすいとのことですが、心臓の支配神経領域である中部胸椎にも神経圧迫の兆候が見られたため矯正を行いました。

初診から約3ヶ月半後(8回目の施術)
仕事も困らなくなり、腰に負担がかかっても次の日まで影響しなくなった。
今後も、健康維持の目的で月に1回のメンテナンスに移行しました。

考察

現在は看護師として小児科病棟で勤務しているようですが、私生活だけではなく仕事にも支障が出てしまったため、地元で通っていた整体院からの紹介があり来院して頂きました。

初診時から仙骨周囲のスポンジ上の浮腫が顕著で、レントゲンで骨盤の左右差も見られたため、腰部椎間板の状態から脊柱の土台である骨盤部の不安定により負担が増加しているようでした。負担が増加することにより両下肢の痺れとして身体のシグナルを出していたと考えられます。

まずは仙腸関節の可動制限が見られたので副交感神経領域からアプローチを行いました。仙腸関節が可動してきた後も仙骨部の限局した浮腫と体表温度誤差が残存していたので、腰仙部の安定を目的として仙骨にアプローチを開始していきました。その後、腰部の状態が安定した段階で、交感神経領域にもアプローチを開始しました。

新しい環境に変わった際に身体も順応しますが、負担が増え上手く順応出来なくなってしまうと、神経圧迫(サブラクセーション)が発生し回復が遅くなります。するとさらに順応しにくくなっていきます。
いろんな環境や新しい条件に、上手く身体が順応出来るようケアすることにより、最大限のパフォーマンスを発揮出来るようになります。

今回の方は脳からの神経への伝達がスムーズになり、身体の状態を把握し治る力が最大限に発揮され改善に至ったと考えられます。

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投稿者プロフィール

兼瀬 健志D.C.
アメリカのNYの病院にてDoctor of Chiropracticとして勤務。

日本へ帰国後、自院を開業したが施術技術の講師や重症症状の改善依頼で忙しくなり

自院でなかなか施術時間が取れなくなってきたため閉院。

現在は、施術技術のセミナー講師の傍ら重症症状の施術等様々な活動を行っている。

[ 資格 ]
・Doctor of Chiropractic
・WHO基準認定カイロプラクター
・整体指導検定員